1 はじめに
令和8年第2回志布志市議会定例会の開会に当たりまして、市政運営についての基本的な考え方を明らかにしますとともに、令和8年度における主要施策及び予算の概要について御説明申し上げます。
本年の3月議会定例会におきまして、所信を申し述べさせていただきました。私の3期目の市政運営の基本方針として、誰ひとり取り残さない市民が主役のまちづくりを原点にしながら、「くらしを守る、未来を育てる」「港が動く、人が動く、志布志市が動く」の2つをキーワードに、暮らしと経済の両面で本市の持続可能な発展に向けて取り組むため、具体的に11本の政策の柱により取り組んでいくこととしました。
この11本の政策の柱の実現に向けて、すぐに取り組める施策につきましては、今回の6月議会定例会において補正予算案として御提案しております。今後の実施に向けて調査・検討を要する施策、市民や事業者の皆様の御協力を必要とする施策、実現までに多くの調整を要する施策など課題はあるところでございますが、それぞれの施策がスピード感を持って円滑に実施されるよう庁内横断的に連携し、情報の分析と共有に努め、全課で総合的かつ計画的に取り組んでまいります。
また、本市の将来都市像である「未来へ躍動する創造都市 志布志」の実現に向けて策定した、本市の最上位の計画である第2次総合振興計画については、本年度で終期を迎えます。将来都市像を達成するための具体的な施策を体系化した後期基本計画の推進について、全庁を挙げてラストスパートをかけてまいります。
物価高が継続し、人口減少による人手不足、気候変動、多文化共生社会の構築など様々な市政の課題が増えていく中においても、市民や市内の事業者の皆様、その一人一人が将来にわたって幸せを実感できるまち、多くの方が志布志市に誇りと愛着を持ち、「行ってみたいまち・住んでみたいまち・住んでよかったまち」と思える、魅力的で持続可能なまちを目指し、全力で市政運営に取り組んでまいります。
2 市政運営の基本方針
令和8年2月末に始まったイラン情勢の悪化により、原油価格の上昇や安定供給確保への不安が生じております。政府による月例経済報告では、「国内の景気は緩やかに回復しているが、中東情勢の影響を注視する必要がある」と報告されており、本市においても製造業や農業、建築業など様々な業界への影響や、ガソリン類や石油化学品の不足による日用品の値上げなどが懸念されております。
そのような中で、本市では、物価高騰の影響を受ける市民の皆様の暮らしを守り抜くため、国の交付金等を活用しながら、支援策を講じ続けてきました。引き続き、市内の状況を十分に把握し、国・県の動向を注視しつつ、機動的に物価高対策を実施してまいります。
平成18年1月1日に3町が合併し誕生した本市は、本年1月に20年を迎え、人で言うと「ハタチの日」を迎えたところです。これまでの志布志市の持続的な発展に御尽力いただいた先人の皆様方はもとより、市議会議員の皆様、地域において御尽力をいただいている市民の皆様に改めて深く感謝申し上げるとともに、これまでの成長を振り返り、3つの地域が融合し高めあう、成熟したまちへと新たな一歩を踏み出すときを迎えています。
本市が持続的に発展し続けるために、SDGsの考え方にあるとおり経済・社会・環境の調和が重要であり、本市においても、「経済」面での豊かさを追い求めるだけではなく、人々が交流する社会面や、人々を取り巻く環境面での「暮らし」の豊かさを、共に追求してまいります。
持続可能なまちづくりを進める一方で、令和8年3月に策定した第3期まち・ひと・しごと創生人口ビジョンでは、令和52年の総人口が11,000人台まで減少すると推計しており、人口減少傾向が続くことを意識したまちづくりが必要となっています。ビジョンでは、人口減少が続く中で、本市が今後目指すべき方向性についても整理しており、進学や就職を機に市外へ転出する若年層を含め、市外から若者や女性の転入、いわゆる社会増への対策が最重要であり、具体的には若者にとって魅力的な職場や雇用を創出し、シビックプライドの醸成と合わせたUターン支援、まちの魅力づくりなどの取組が求められており、重点的に取り組んでまいります。
また、人口減少が進む中であっても市民の皆様の生活利便性を維持していくためには、中心市街地とそれぞれの地域の活性化に努めながら、生活に必要なサービス機能と居住の集約を誘導し、それをつなぐ交通網を整備するという「コンパクトシティ・プラス・ネットワーク」のまちづくりを目指してまいります。
中東情勢のように不確実性が高い新たな課題や、人口減少の継続のようにこれまでに経験したことがない地域課題が増えていく今後は、実現したい未来を将来世代の立場に立って描き、その実現のために今必要とされる取組やアイデアを数多く生み出し、実行していくという考え方が重要であります。
現在、令和9年度から10年間の第3次総合計画の策定を進めているところでございます。まずは、市民の皆様の思いや経済の現状を調査・分析し、本市の10年後の目指すべき将来都市像をしっかり設定した上で、その実現に必要な政策や施策を検討・実行していくために、まちづくりを自分ごと化できる地元の人材と共に計画を策定し、まちづくりを自走化する仕組みを構築してまいります。
地方創生の推進につきましては、令和7年12月に「強い経済」「豊かな生活環境」「選ばれる地方」の3つを目標にした国の総合戦略が策定されました。本市においても、令和9年度からの第3期総合戦略の策定を進めておりますが、まちづくりを主体的に進める地元人材の育成、都市部の若者を巻き込む形での関係人口の創出、港を中心とした産業の実態調査などに取り組むことで、自分たちのまちに誇りや愛着を持つ人を増やし、市民の皆様の幸福度を高め、経済が成長するサイクルの構築を進めてまいります。そのサイクルにより、市民自らがまちづくりを主導する持続可能な志布志市を目指してまいります。
更に、市民の皆様との協働はもとより、企業の皆様との積極的な共創や、本市に想いを寄せる方々と連携を図るなど、多様なつながりを生かし、地方創生を推進してまいります。
以上のような市政運営を進めていくにあたっては、市民目線で市民の立場に立ち、顧客満足度志向・オンリーワン・成果主義・先手管理の4つの行政経営指針により、市民ニーズへ迅速に対応しつつ行政運営の効率化に努めてまいります。
職員が市民の皆様へ対応する際は、挨拶・態度・笑顔・対応・一生懸命・言葉・徳を職員一人一人が意識するよう、その頭文字を「あ・た・え・た・い・こ・と」として周知させております。特に「言葉」を大切にしながら、引き続き接遇を徹底してまいります。また、課題が発生した場合はできる限り現場へ出向き、市民の皆様の声を真摯に受け止め、対応することができるよう現場主義の徹底を図ってまいります。
職員一人一人が誇りと自覚を持ち、高い志を掲げて課題解決に全力で取り組めるよう、私自身が先頭に立って、市職員の可能性を最大限に引き出し、様々な課題に挑戦してまいります。
3 主要施策の概要
以下、主要施策の概要につきまして、第2次志布志市総合振興計画で定めたまちづくりの7つの基本目標に沿って、順次説明を申し上げます。
基本目標1 「郷と郷」「人と人」「物と物」のつながりがあるまち
基本目標1は、「郷と郷」「人と人」「物と物」のつながりがあるまちです。
交流と物流を支える基盤が充実するまちにつきましては、志布志港の国際バルク戦略港湾の早期供用開始や原木流出防止等の安全対策の実施及び令和7年度に改訂された港湾計画の早期事業化についての要望活動を行ってまいります。
都城志布志道路の全線開通によりアクセス面が飛躍的に向上したことや、産直港湾としての優位性を生かし、食の宝庫である大隅地域や、都城圏域の食品や農林水産物等の輸出拡大を図り、コンテナ貨物取扱量の増大に努めてまいります。
また、私自身が船社や事業者へのトップポートセールスを行うことにより、志布志港の認知度向上に努めてまいります。
国内物流において、2024年問題や脱炭素推進の観点において、フェリー及びRORO船の役割は一層高まっています。このことから、荷主等を対象としたみなとセミナーを市内でも開催し、志布志港のPRを積極的に行い、南九州の物流拠点としての志布志港の更なる発展に取り組んでまいります。
令和7年3月に策定された志布志港長期構想にある、「港に人流・賑わいを形成する」ため、港を核に交流が生まれ、にぎわいと活気があふれるよう、「釣り文化振興モデル港」としての取組等により港の利活用を図るとともに、クルーズ客船の寄港誘致についても積極的に取り組んでまいります。
東九州自動車道路は令和6年度に全線が事業化され、建設工事が進んでおります。鹿児島・宮崎の両県をまたぐ区間の早期全線開通に向け要望してまいります。
また、東九州自動車道と都城志布志道路を結ぶ「曽於志布志道路」の整備につきましては、ダブルネットワーク化により地域交通機能の利便性、効率性の向上が図られ、南九州の経済発展と地域住民の生活の質の大きな向上につながることから、早期実現について要望してまいります。
交付金事業を活用し、(仮称)夏井インターチェンジへのアクセス道路である外之牧2号線や、一丁田・宇都鼻線、横尾下・横峯線等の整備を計画的に進めてまいります。
また、県道の改良路線の早期完成に向け積極的な要望活動を行ってまいります。
公共交通の利便性を向上させるため、地域公共交通計画について地域の現状や課題を的確にとらえたアップデートに取り組んでまいります。
「チョイソコしぶし」につきましては、アンケート結果を基にした運行や停留所の見直し等、利用しやすい環境を整備し、更なる利便性の向上を図ってまいります。
JR日南線の利用促進に努めるほか、利用者の減少や運行事業者の人手不足等の影響により、路線バスの大幅な見直しが行われている現状を踏まえ、高校生のバス通学費用を支援するとともに、広域的な取組を検討し、バス路線の維持・確保に努めてまいります。
適切かつ計画的な土地利用によるコンパクトなまちにつきましては、計画的な土地利用やにぎわいのある市街地・機能が集約されたコンパクトなまちづくりを進めるために、今年度、立地適正化計画を策定し、まちづくりの指針としてまいります。
昨今多発する都市型水害に対し、都市部の水路を雨水公共下水道と位置付け、限られた財源で早期解消・軽減を図るために、本年度からの2年間で雨水総合管理計画を策定してまいります。
空き家や空き地等の解消に向け、令和8年4月に締結した民間事業者との連携協定により、処分したい方と取得したい方とのマッチングを促進してまいります。
また、今年度から空き家解体後の土地の利用促進を目的に、解体後の土地に住居等を新築する場合は、更なる支援の充実を図ることとし、それにより地域コミュニティの継続に努めてまいります。
高度情報化へ対応したまちにつきましては、公共施設へ公衆無線LANの整備を年次的に進め、災害時の避難所開設での利用など、ICTによる利便性の向上を図ってまいります。
基本目標2 自然や風土と共生する安心で豊かなまち
基本目標2は、自然や風土と共生する安心で豊かなまちです。
憩いにあふれ住みたくなるまちにつきましては、住生活基本計画に基づき、居住性向上を目的とした公営住宅等の良質なストック改善に取り組み、安全で安心して快適に生活できる住環境整備に努めてまいります。
移住交流支援センター「エスプラネード」を中心に、都市圏での移住相談会への参加や移住に関する相談、支援をサポートし、移住支援制度や地域の魅力などの情報発信の充実を図ってまいります。
これまでの定住支援事業、若者・子育て世帯移住支援事業及び新婚新生活支援事業につきましては、39歳以下としていた年齢要件を全て44歳以下まで拡充し、更なる本市への定着を図るとともに、奨学金返還支援事業についても年間を通して随時申請を受付可能とすることにより、更なるUIターンの促進を図ってまいります。
空家対策推進に関する連携協定に伴い、地域活性化起業人制度を活用した空き家の流通を促進するとともに、空き家バンクに登録している物件に対して、リフォームや家財処分に係る費用を助成し、空き家の情報提供を充実させることにより、移住希望者の定着を促進し、空き家の有効活用を図ってまいります。
市内高等学校の魅力化を図るため、各種検定の受検を支援することで学力向上を図り、地域に誇りを持ち、地域に根付く人材の育成を推進するとともに、県立志布志高等学校の生徒数確保のため、全国各地の留学生を募集し受け入れる「地域みらい留学」に取り組んでまいります。
また、本市ならではの保育と暮らし体験がパッケージ化された「保育園留学」をきっかけとして、長期的な関係人口を創出し、二地域居住の推進を図ってまいります。
公園・緑地につきましては、誰もが利用しやすい市民の皆様の憩いの場となるよう、公園の適正な維持管理に努めるとともに、大浜緑地に大型遊具等の導入と、市民が集う拠点施設を新設し、にぎわいの場の創出を目指してまいります。
本年度、舗装個別施設計画を現状の道路交通網に沿った計画へと更新し、橋りょう長寿命化修繕計画と併せてライフサイクルコストの縮減を図るとともに、市道においては、メンテナンス・フリー化を進め、計画的な維持管理に努めてまいります。
安全で安定した水が確保されるまちにつきましては、水道施設の耐震化及び老朽管の計画的な更新や管理作業により施設の長寿命化に努め、良質で安全・安心な水を供給するとともに、給水人口の減少を踏まえ、経費削減等により適正な事業運営に努めてまいります。
ものを大切にし、循環型社会を実現するまちにつきましては、連携協定を締結した民間事業者と共に、リユース促進イベントを偶数月の第1土曜日に開催することにより、更なるごみの減量化を図るとともに、引き続き5Rの推進に取り組んでまいります。
家庭ごみの分別に支障を来している世帯につきましては、新たな支援による回収をモデル地区を設定し進めることにより、安心してごみ出しができる環境を整備するとともに、浪費をなくしごみを出さない「ごみゼロ」を目指したライフスタイルへの転換を促してまいります。
浄化槽事業の普及啓発を図ることで、単独処理浄化槽やくみ取り便槽から合併処理浄化槽への転換を推進し、公共用水域の環境保全に努めてまいります。
また、農業集落排水事業につきましては、全処理区において経済性の効率化、経営基盤強化のための取組を推進してまいります。
自然環境にやさしいまちにつきましては、環境問題やエコ活動を紹介する環境フェアを開催し、脱炭素社会の実現に向けた取組を周知するとともに、市民・事業者・行政が一体となった取組を進め、地球温暖化防止に向けて取り組んでまいります。
本市の将来を担う子ども達が、豊かな自然や生物多様性について学ぶ環境教育を行うとともに、生物多様性センターを中心に情報の収集・発信や希少種の保全、特定外来動植物の防除やその後の生態調査などを実施し、生態系の保全に努めてまいります。
誰もが安心できる災害に強いまちにつきましては、消防団員に対して各種訓練や研修への参加を促すことで、資質向上を図るとともに、団員確保のためのPR活動を実施してまいります。
防災行政無線やJアラート受信機等、迅速かつ確実な情報発信ができるよう、定期的な機器の点検を行うとともに、耐震性貯水槽や消火栓等新たな消防水利施設を設置し、初期消火体制の充実を図ってまいります。
多くの市民や事業所の皆様の参画を促しながら、土砂災害防災訓練や地震津波防災訓練等を実施してまいります。
災害発生を想定し、新たに国のモデル事業を活用した避難生活支援リーダー/サポーター研修事業を実施し、防災士資格取得支援事業を継続するなど、地域のボランティア人材の育成・確保に向け取り組むとともに、防災に関する講演会や出前講座などを引き続き開催し、市民の防災意識の高揚を図ってまいります。
早めの避難情報発令のため、迅速かつ正確な情報収集に努めてまいります。避難所における良好な生活環境を確保するため、備蓄食、簡易ベッドや発電機等各種備蓄品の整備に努めるとともに、ペット同伴で避難できる避難所を開設してまいります。
また、災害発生後の市民生活の安定を図るため、引き続き宅地災害復旧作業支援事業に取り組んでまいります。
近年、激甚化する災害に迅速に対応するため、有事を意識した各防災関係機関との連携体制を強化しつつ、早期復旧に向けては柔軟な職員体制により対応してまいります。
交通安全と防犯意識の高いまちにつきましては、交通安全教室や出前講座など広報活動を実施し、交通安全意識の向上に努めてまいります。
また、運転に不安のある高齢者の交通事故未然防止のため、引き続き運転免許証自主返納支援事業を実施するとともに、道路反射鏡やガードレール等、その適正な維持管理に努めてまいります。
多様化する犯罪の未然防止広報活動、地域安全パトロールや出前講座等を継続して実施し、被害を未然に防ぐ取組を行うとともに、地域の実情を十分考慮し、防犯街灯のLED化に伴う更新、新設や維持管理等へ助成することで、引き続き夜間の防犯及び安全確保を図ってまいります。
多様化する消費者トラブルを解決するため、専門知識を有する消費生活相談員が法令等に基づき消費者に寄り添ったアドバイスや交渉の支援を行い、被害の回復を図るとともに、出前講座等により被害の未然防止に努めてまいります。
基本目標3 大地の力と海の恵みを生かした魅力あふれるにぎわいのまち
基本目標3は、大地の力と海の恵みを生かした魅力あふれるにぎわいのまちです。
雇用・就労の支援対策につきましては、企業の人材不足の解消や雇用促進を目指し、合同企業説明会の実施や学生のインターンシップへの支援等を行ってまいります。
企業誘致の推進につきましては、企業訪問や企業立地フェア等で市内事業用地や国内外の航路、各種支援制度等の積極的なPRを行い、企業の市内への新設に努め、既存事業者の設備投資を図ってまいります。
工業団地につきましては、都城志布志道路の全線開通を受け、物流アクセスが向上したことの周知を図りながら、現在松山地区に造成中のインター工業団地の分譲を行い、新たな企業の誘致を進めてまいります。
担い手の育成・確保につきましては、国・県補助事業等を活用しながら、農業公社等の研修事業や親元就農で新たな担い手の確保を図るとともに、法人との担い手育成・確保に関する連携協定により、農業研修機関を更に拡大し、受入先及び関係機関との連携協力体制を強化することによって、多様な担い手の育成・確保に努め、農業振興並びに地域活性化を図ってまいります。
1次産業の振興につきましては、本市の基幹産業である農業の分野では、他の産業と同様、高齢化、担い手の減少、後継者不足等の人材の問題に加え、農業用資材等の高止まりによる経費の増加など、厳しい状況が継続しております。そのような中、農業サポートセンターを中心に、市内の農業用中古施設・農機具などの情報を提供する取組「農業用資産バンク」をはじめ、新規就農者や規模拡大を図る生産者への支援に努めてまいります。
国の「みどりの食料システム戦略」の推進を図るため、本市独自の農業振興計画に基づき、関係団体と連携し、有機農業を推進するとともに、国の補助事業等を活用し、環境負荷軽減等の取組を推進してまいります。
サツマイモ基腐病につきましては、様々な対策を講じてきたことにより被害が減少傾向にあることから、引き続き土層改良等を支援しながら、対策の基本である病原菌を「持ち込まない、増やさない、残さない」ことに重点化して取り組んでまいります。
有害鳥獣対策につきましては、捕獲件数は増加傾向にあるものの、依然として目撃情報が多く、農作物への被害も大きいことから、一斉集中捕獲実践活動や猟期中における捕獲報奨金の支援、電気柵や地域での侵入防止柵の設置事業の取組を継続してまいります。
また、今後も市猟友会と連携し、「個体数を減らす、侵入を防ぐ、寄せ付けない」取組を推進するとともに、引き続き鳥獣害に対する地域住民の意識高揚と被害の低減に努めてまいります。
茶業の振興につきましては、国内消費の低迷や生産コストの増加により、依然として厳しい生産状況が続いており、国・県補助事業等を活用し、海外の抹茶需要の拡大に合わせたてん茶生産や輸出に対応するための有機栽培、生産コストの低減、比較的安定した取引が行われるドリンク原料への転換などの支援に取り組んでまいります。
また、「しぶし茶」のブランド力の向上を図るため、全国及び県茶品評会への出品支援と消費拡大に向けた支援にも取り組んでまいります。
畜産の振興につきましては、全畜種において家畜伝染病の侵入リスクが高くなっているため、侵入防止に向けた啓発と消毒資材の配付並びに防護ネット等設置への支援により、自衛防疫の意識向上と侵入防止対策に取り組んでまいります。
また、鳥害被害対策への取組を行い、家畜の損耗防止や伝染病等の侵入防止に努めてまいります。
5年に1度開催される全国和牛能力共進会につきましては、令和9年度に北海道で開催される次回大会への出品を目指し、地域の若手組織である肉用牛改良青年部会を中心とした取組を支援してまいります。
生産基盤の整備につきましては、戸数減少等による生産基盤の脆弱化が懸念される中、導入支援対策や施設整備支援等の取組により、生産基盤の維持・拡大に努めてまいります。
林業の振興につきましては、森林の荒廃や公益的機能の低下を防止するため、森林経営管理事業により手入れの行き届かない森林の経営管理について所有者より委託を受け、集積計画を設定するなど森林の適正な管理を推進してまいります。
間伐や再造林などの適正な森林管理の推進につきましては、未来につなぐふるさとの森事業により森林施業費用の一部を助成し、曽於地区森林組合と連携した取組により、森林所有者の負担を軽減してまいります。
森林所有者や地域住民等が協力して行う森林の保全活動や地域活性化の取組について、国の里山林活性化による多面的機能発揮対策交付金事業を活用して支援し、竹の侵入等により森林が持っている多面的な機能の発揮が難しくなっている集落周辺の森林の保全管理を推進してまいります。
令和6年度から個人住民税均等割と併せて課税されている森林環境税を財源とし、森林整備等に必要な財源として譲与されている森林環境譲与税につきましては、森林の整備、人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の事業に活用してまいります。
伊﨑田中学校の校舎整備については、木材をふんだんに使った木造校舎にすることで温かみのある空間を創出し、児童生徒が木材に親しむ環境づくりを推進してまいります。
水産業の振興につきましては、本市の海産物の魅力を発信するとともに、漁業用燃油の価格高騰により経営がひっ迫している漁業者等を漁業用燃油価格高騰対策事業により緊急的に支援し、その経営安定を図ってまいります。
夏井漁港につきましては、水産物供給基盤機能保全事業を活用して防波堤の長寿命化に取り組むとともに、引き続き漁協、関係機関等と連携し、施設の保全を図ってまいります。
畑地かんがいの推進につきましては、畑地かんがい施設を適切に維持管理しつつ、長寿命化を図るとともに、関係機関と連携して更なる水利用の普及拡大及び畑作物の収益性の向上を図ってまいります。
ほ場整備の推進につきましては、志布志地区、上門地区、蓬原中野地区の早期完成に向けて取り組んでまいります。
また、安楽土地改良区の一部について受益者から整備要望があり、令和8年度の新規採択を目指して事業計画作成を進めます。今後も、関係機関と連携し、地元関係者の協力を得た上で、事業の早期完成に向けて取り組んでまいります。
多面的機能支払交付金事業につきましては、農業・農村の有する多面的機能の維持・発揮を図るため、農家と地域住民との共同活動に係る支援を行い、農村の多面的機能の保全管理を推進するため、今後も関係機関と連携を図ってまいります。
農業水利施設につきましては、老朽化により施設管理の労力が増えていることから、計画的な改修を行い、機能の維持・回復に努め長寿命化を図ってまいります。
商工業の振興につきましては、新たに開業を目指す事業者を支援する商工業開業支援事業と、売上向上を目指し新たな取組を行う事業者を支援するチャレンジ補助金交付事業により、引き続き経営力の強化を図ってまいります。
地域において必要な品物やサービスの不足を補い地域住民が安心して暮らせるよう、必要なサービスを新たに提供する事業者等に対して、住み良か地域づくり支援事業により継続して支援してまいります。
商工事業者の新型コロナウイルス感染症に関連する融資の返済が本格化する中で、返済負担の軽減を図るための新型コロナ貸付利子補給金交付事業により事業継続を支援してまいります。
また、障害者差別解消法により義務化されている、障がいのある方への合理的配慮の提供に必要な店舗改修に対し、バリアフリー店舗改修助成事業の助成額を引き上げ、事業者の経営を支援してまいります。
原油・物価高騰の影響を受けて低迷している市内消費の喚起を促すため、プレミアム付商品券を発行します。これまでの紙の商品券に加え、デジタル商品券を発行し、事業者及び市民の皆様の利便性をより高めるとともに、地域経済の活性化に取り組んでまいります。
観光資源の整備、活用につきましては、本市の観光拠点であるダグリ岬一帯を中心に、観光スポットの人流分析調査を行うことで、観光客のニーズや動向を的確に把握し、観光入込客数の増加につなげるとともに課題を抽出し、利用者が快適に利用できる環境整備に努めてまいります。
新たな交流人口や関係人口の創出、移住定着、地域経済の循環につなげることを目的に、独自の知見やノウハウを持つ国の外部専門家を招致し、地域活性化の取組に関する指導や助言を受けながら地域が一体となって地域力の向上に取り組んでまいります。
地域経済への波及効果が見込まれる国内外からのスポーツ合宿を誘致するため、スポーツ団体誘致推進協会と連携し、スポーツ団体や大会主催団体への支援及び誘致活動に積極的に取り組んでまいります。
「おもてなし」のまちづくりにつきましては、観光客の受入れに向け、観光特産品協会と連携し地域資源を活かした体験メニューの充実やイベントの運営を行うと共に、総合観光案内所やまちかど案内所の更なる充実を図り、本市を訪れる観光客への満足度の向上に努めてまいります。
特産品のPRと販路拡大につきましては、志布志自体のイメージアップや認知度向上を図る「総合宣伝の推進」、各種資源を掘り起こし、その魅力をPRする「商品創出・宣伝の推進」、誘客や受入れに関するハードやソフトの整備、志布志愛やおもてなしの心を醸成する「受入体制の整備」、以上の3つの施策を並行して推進することにより相乗効果を図ってまいります。
具体的には、観光特産品協会と連携を図りつつ更に高いレベルでの安全安心な商品づくりに関する意識向上を図るため、市内事業者が食品衛生管理の強化に積極的に取り組めるよう、新たな補助制度を創設し、本市特産品の更なるイメージアップやブランド向上に努めてまいります。
また、本市の首都圏における活動拠点である東京駐在所につきましては、これまでの情報収集力や営業力を生かした販路の開拓、拡大等に加え、本市独自のファンミーティングの開催や民間企業と連携し、首都圏においてより多くの志布志ファンを獲得するため、新たな職員を配置して更なる本市のPR及び市特産品の販路拡大につなげてまいります。
ふるさと納税につきましては、本市の特産品を全国の方にお届けすることにより本市の魅力を知っていただき、地域資源の活用と振興につなげながら、安定的な財源の確保に引き続き取り組んでまいります。
併せて、本市へ寄附していただいた多くの方々と継続的な関係を築くシティセールスの基盤と位置付けて、更なる事業推進を図ってまいります。
シティセールス事業につきましては、ふるさと納税事業の成果によって、全国的にも魅力的な特産品を有する地域として認知された本市の優位性を生かし、ふるさと納税と連動させた効率的な顧客管理により、本市の魅力的な資源である人・モノ・自然・企業力などの情報発信や特産品の販売促進を行うことで、更に志布志ファンを増やし、外部から人材・物財・資金・情報を呼び込んで経済活性化を図るシティセールスを推進してまいります。
そのため、本市へふるさと納税寄附ができる特設サイトや特産品をネット上で販売するECサイトを連動させ、観光誘客や移住定着につながる情報等を集約させた「志布志ファンサイト」を最大限に活用してまいります。
基本目標4 生き生きと笑顔で暮らせるまち
基本目標4は、生き生きと笑顔で暮らせるまちです。
生涯を通じた健康づくりの推進と安心して暮らせる緊急医療体制が確保されるまちにつきましては、国民健康保険の一人当たりの医療費が増加していることから、各種保健事業の推進及び医療費適正化に取り組み、健全な財政運営確保を図るとともに、国において実施される未就学児の軽減措置と合わせて、未就学児の均等割軽減相当分を給付金として交付し、子育て世代の負担軽減に努めてまいります。
各ライフステージに合った健康づくりの推進や活動分野ごとに横断的な健康づくりの取組ができるよう、健康増進計画(第3次健康しぶし21)に基づいた施策を推進するとともに、市民一人一人の健康意識の向上や生涯を通じた継続的な健康づくり、健康寿命の延伸、自殺者の減少を目指し、効果的な施策を企画・実施し、健康課題に対応してまいります。
各医療圏と連携し、休日及び夜間等含めて、広域で救急患者等の医療が確保できるよう事業の推進を図ってまいります。
また、本年4月に小児科開設支援事業を活用して小児科専門医院が開設されており、今後は経営安定化支援補助金を交付し、安定した小児科運営のための支援を行ってまいります。
高齢者が住み慣れた地で生き生きと暮らせるまちにつきましては、引き続き介護予防、健康づくり、認知症対策等の充実・推進に取り組むとともに、次期「高齢者保健福祉計画及び第10期介護保険事業計画」について、これまでの取組の効果検証や、地域の実情・特性などが生かされたものとなるよう、本年度、策定してまいります。
市の健康課題を把握し、通いの場「ころばん体操」での健康教育やフレイル対策など、集団を対象としたポピュレーションアプローチ、生活習慣病等の疾病予防・重症化予防など、特定個人を抽出し集中的に対策を講じるハイリスクアプローチに一体的に取り組んでまいります。
認知症サポーターの養成や「オレンジほっとカフェ(認知症カフェ)」の活動支援を行い、認知症に関する正しい知識と理解を深めるとともに、認知症の方や家族等のニーズと認知症サポーターを中心とした支援者をつなぐ仕組みを構築し、「チームオレンジ」の活動の充実を図ってまいります。
安心して子どもを産み育てることができるまちにつきましては、母子保健及び児童福祉の両機能を一体的に担う相談支援機関として、こども子育て課内に設置した「こども家庭センター」により、全ての妊産婦、子育て世帯及びこどもに対し、切れ目のない相談支援等の充実に取り組んでまいります。
県内での医療機関受診分について、全ての医療費助成制度において、0歳から18歳に達する日以降最初の3月31日までの子どもに対して、窓口負担のない現物給付方式を実施し、家庭状況に左右されずに子どもが受診できる環境の整備に取り組むとともに、幼児教育・保育にかかる国の無償化制度に加えて、市独自の子育て支援事業として、0歳から2歳児の保育料について、引き続き保育料の完全無償化を行ってまいります。
また、本年度から新たな子育て支援策として、子育て世帯の経済的な負担軽減を目的に、小・中学校に入学する年の入学の日において、児童生徒と保護者の住所が本市にある保護者に対して「入学支援金」の支給に取り組んでまいります。
新たな公共施設として整備を進めている多世代交流施設につきましては、愛称を広く公募・選定した結果、このたび施設の愛称を「こころば」と決定いたしました。子どもの屋内遊び場やフィットネスジムを整備しており、皆様に愛される施設として、本年7月の開業を目指し、運営に必要な設備・備品等を整備しながら、施設の周知に努めてまいります。
市独自に実施している歯科検診や相談事業等の各種健診を行うとともに、予防接種事業や産後ケア事業についても引き続き取り組み、妊娠期から出産期、子育て期に至るまでの切れ目のない支援の充実に努めてまいります。
地域が支え合い、安心して暮らせるまちにつきましては、「障がい者計画及び障がい福祉計画・障がい児福祉計画」の次期計画を本年度策定し、障がい福祉施策の総合的な推進を図ってまいります。
また、新たに福祉車両の購入助成事業を開始し、車椅子を利用されている方の移動の利便性の向上と社会参加を促進してまいります。
対象者の属性を問わない相談支援、多様な参加支援、地域づくりに向けた支援を、介護、障がい、子育て、生活困窮と、分野ごとの制度に基づき行われていた事業などと一体的に実施することにより、地域住民の複合化・複雑化した支援ニーズに対応する包括的な支援体制の整備に取り組んでまいります。
健康ふれあいプラザの長寿命化を図るため、本年度は機械・電気設備工事等を行い、健康づくりとふれあいの場の拠点となる施設として維持管理に努めてまいります。
また、成年後見支援センターを中核として、権利擁護に関する相談を広く受け付け、判断能力が十分でない要支援者の制度利用を支援し、その意思決定を丁寧に支えてまいります。
生活困窮者に対し、抱えている課題を評価分析する自立相談支援事業を「しぶし生活自立支援センターひまわり」において実施し、併せて住居確保のための給付金の支給を行うことにより、生活困窮状態からの早期自立を支援してまいります。
基本目標5 心豊かで志あふれる人づくりと伝統・文化のまち
基本目標5は、心豊かで志あふれる人づくりと伝統・文化のまちです。
たくましく生きる力を育むまちにつきましては、小・中・義務教育学校に対して、アナログ教材とのバランスを考慮しながら、オンライン学習教材「スタディサプリ」や学習eポータル「まなびポケット」を導入し、一人一人の子どもに応じたより効果的な授業展開を図り、学ぶ意欲や学習理解度の向上に取り組んでまいります。
いじめ・不登校・自殺の未然防止やヤングケアラーへの対応につきましては、学校が全ての子どもたちにとって心の居場所、絆づくりの場となるように各関係機関との連携や、スクールカウンセラーや学校教育専門官等による支援体制、いじめの撲滅等の取組の充実を図ってまいります。
また、子どもたちのニーズに応じた学びの保障に向けて、学校スペシャルルームやオンラインでの配信授業、学びの多様化教室松風、本年4月に開校した学びの多様化学校「悠志学園」等において、児童生徒の学習保障と体験活動の充実を図ってまいります。
特別支援教育につきましては、インクルーシブな学校運営の充実に努めるとともに、令和10年4月に伊﨑田地区に整備される新たな県立特別支援学校について、県と連携し準備を進めてまいります。
幼稚園や保育所、幼保連携型認定こども園と小学校教育の円滑な接続が行われるよう、担当者間での意見交換や合同研修の機会などを設けるとともに、園児と児童の交流の機会を設け、連携を図ってまいります。
また、中学校区における研修や情報共有を積極的に行うことで、小・中学校それぞれの良さを生かした活動を推進し、義務教育9年間の教育活動を一体的に捉えた取組を充実させてまいります。
安全安心な給食の提供に取り組む中で、残食を減らし、児童生徒にも地球にも優しい未来を目指す取組である「TAMORROW(たもろう)プロジェクト」を通じて、特産品のお茶やうなぎ、地域の有機野菜など地元食材の積極的な活用を図り、本市の特産品や郷土料理に対する理解と関心を高めるとともに、児童生徒が主体的に食に関わるためのわくわくする給食づくりに取り組んでまいります。
保護者の経済的な負担軽減を図るため、引き続き学校給食費を無償化することにより、安心して子育てができるよう支援を行ってまいります。
今後6年間の急激な児童数の減少を見据え、これからの学校の在り方について、保護者や地域の皆様と一緒に考える場を設けるなどし、多様な視点から議論される環境を作り出し、将来の担い手となる子どもたちにとっての「より良い学びの場」を一緒に考えてまいります。
松山地域への令和11年4月の義務教育学校の開校に向け、保護者や地域の皆様と共に協議を進め、「教育のまち松山」の実現を目指し、活力ある学校づくりに向けて取り組んでまいります。
多様な志を育むまちにつきましては、学びが市民個人の成長にとどまらず、地域社会の活性化につながるよう、様々な生涯学習メニューを設定し、多様な学びの環境作りを行ってまいります。
市民の皆様に常に新しい図書資料を提供するとともに、いつでも、どこでも利用できる電子図書館サービスの利便性向上と多様な読書機会の確保に努めながら、読書への関心を高める活動と積極的な情報発信を行い、機能の充実とサービスの質の向上、利用促進を図ってまいります。
また、乳幼児への読み聞かせや、絵本をプレゼントする「ブックスタート事業」、学校連携による小学入学時の「セカンドブック事業」、小学卒業時の「サードブック事業」を実施するとともに、家庭・地域・学校において本好きな子どもを育む環境を提供し、読書活動の推進に努めてまいります。
家庭教育が教育の原点であるという視点を念頭に、家庭教育の力を高めるための学びの場の提供、志アップ子育て手帳による啓発活動を推進してまいります。
また、青少年研修の在り方を時代の変化に合わせて更なる充実を図りながら、志あふれる人間性や多様性を尊重する心を養い、社会性及び国際性豊かな人材の育成に取り組んでまいります。
出前講座等を通じて市民の皆様が親しみやすいスポーツの普及を図り、障がいの有無にかかわらず、誰もが楽しむことができる環境づくりに取り組んでまいります。
また、市民の皆様が安全に利用できるようスポーツ施設の維持管理に努め、有明野球場の大規模改修や志布志体育館への空調設置等により競技環境を整備し、利便性向上を図ってまいります。
文化を守り・育み・つなげるまちにつきましては、自主文化事業において、多様なジャンルのプログラムを提供し、幅広い年齢層に芸術を楽しんでいただけるよう努めるとともに、青少年芸術鑑賞事業においては、子どもたちが芸術を通じて心豊かに成長できる環境づくりに努めてまいります。
地域に伝承されている民俗芸能や伝統行事等の担い手を育成し、次世代へ継承していくため、継続的な支援を行ってまいります。
郷土の歴史・文化遺産に関連する様々な企画展を、埋蔵文化財センターや国指定名勝福山氏庭園で開催するとともに、体験メニュー、志布志城CG動画等のデジタルコンテンツも活用しながら、本市の歴史・文化遺産の魅力を市内外へ発信してまいります。
福山氏庭園につきましては、老朽化が進む附属建物の保存修理を継続的に施工するほか、平山氏庭園につきましては公有化を行い、本来の姿である寺院庭園としての整備を目指すとともに、福山氏庭園を起点として、国指定名勝の「志布志麓庭園」、日本遺産の「志布志麓」、続日本100名城の「志布志城」などの歴史的資源をつなぎ、周遊性のある活用を図ってまいります。
また、民間事業者による活用が開始された山中氏邸や木下氏邸を先行事例として、市が所有する歴史的建造物に民間活力を導入し、歴史的資源の価値を生かして、まちなかのにぎわい創出を図る柔軟な活用を行うことで、地域と一体となって観光まちづくりを推進してまいります。
基本目標6 人と地域が輝く共生・協働・自立のまち
基本目標6は、人と地域が輝く共生・協働・自立のまちです。
市民みんなで考え、取り組むまちにつきましては、市の地域づくりにおける最良のパートナーである地域コミュニティ協議会が主体的かつ活発に活動できるよう、引き続き人材や財政、施設、地域の取組や企画・運営への支援に努めてまいります。
また、SNSを活用した地域情報の発信や、地域内での情報共有の支援を通じて、地域の魅力や活動内容を広く伝える仕組みづくりに努めるとともに、地域支援員による情報発信力の強化により、地域と若者をつなぐきっかけづくりを推進してまいります。
新たに郵便局長を集落支援員として委嘱することで、コミュニティ単位ではなく、広域での見守り活動等も行ってまいります。
本年度策定する第3次総合計画及び第3期まち・ひと・しごと創生総合戦略について、計画策定の段階から市民の皆様の参画を得ながら、計画・人材育成・事業をつなげる取組を展開してまいります。
市内団体や民間事業者等がSDGsに掲げる17の目標のいずれかの達成につながる取組を支援することで、本市の実情に応じた持続可能な社会づくりを推進してまいります。
全ての人が尊重され、市民が輝くまちにつきましては、性別や性の在り方だけでなく、人種や国籍、障がいの有無、価値観など様々な背景を理解し、認め合うことが必要であり、全ての人が互いの人権を尊重し、自分らしい生き方や能力を最大限に発揮できるよう取り組んでまいります。
少子高齢化が進み、労働力人口が減少する中、人手不足を解消するために、女性がその能力を十分に発揮できる環境を整備することは必要不可欠となっていることから、誰もが活躍できるまちづくりを進めていくために必要となる様々な取組を推進するとともに、国の伴走支援を受け、地方から都市部へと流出する若者の人口減少の問題にも取り組み、地域全体がより魅力的で暮らしやすい場所になるよう事業を展開してまいります。
女性が抱える様々な問題や背景、心身の状況等に応じた適切な支援を提供し、女性が安心かつ自立して暮らせる社会の実現を目指してまいります。
コミュニケーションに不安を感じている外国人等が安心して行政サービスを享受できるよう、多言語通訳システムや多言語翻訳ディスプレイを導入しており、引き続き在留手続、仕事、医療、福祉、出産・子育て・子どもの教育等の生活に関する大切な情報や相談を様々な言語で伝えられる環境の構築に努めてまいります。
また、住みやすい環境を整備し、地域社会の構成員としてともに生きていく社会を目指し、特定技能外国人が所属している事業所に対しアンケートを実施し、施策へとつなげてまいります。
基本目標7 市民とともに歩む「ムダ」のない経営
効率的で質の高い行政経営が推進されるまちにつきましては、市民ニーズに対して迅速に対応にできる職員を育成するため、引き続き4つの行政経営指針を徹底させるほか、DXの推進に向けた人材育成のため、地域活性化起業人制度等の外部人材のDX知見活用や、情報処理系の資格取得支援を実施してまいります。
誰でもデジタルの恩恵が享受できることを目指し、デジタルデバイドの解消に向けたスマホ相談所を更に充実させてまいります。
行政サービスの利便性の向上に向け、収納窓口でのセルフレジの利用を促進させるほか、「書かない」窓口の手続きを拡充してまいります。
「行かない」窓口を実現するため、マイナンバーカードの普及や、マイナンバーカードを活用したコンビニや各庁舎キヲスク端末での証明書発行、住民異動届や健康保険証利用など利便性の周知を図るほか、電子申請や電子納税が行えるeLTAX(地方税ポータルシステム)の活用を促進してまいります。
市公式LINEについては、公的個人認証やオンライン決済可能な環境を構築するとともに、プッシュ式による情報提供としての機能の充実を図ってまいります。広報紙、ホームページ等の充実を図るとともに、時代の変化に合わせ、誰もが行政情報を得やすい環境構築について検討を進めてまいります。
社会情勢が急速に変化する近年において、限られた職員数で、市民サービスを向上させながら多種多様な課題に対応していくために、課長の裁量によるグループ制の活用や、組織内の幅広い連携に努めるほか、RPA(Robotic Process Automation)による定型業務の自動化や文書処理事務の電子化などの業務効率化を推進することで、市民サービスの向上を図ってまいります。
職員の働き方改革のため、自宅や別庁舎でも業務が行えるテレワークを推進するほか、柔軟な勤務の形として時差出勤の充実を図ってまいります。
行政では対応が困難な課題に対して、民間の知識やノウハウなどの経営資源を活用するため、民間事業者等提案制度を通じて企業等との連携体制を積極的に構築してまいります。
健全な財政運営が推進されるまちにつきましては、歳入の確保と公平な税負担を図るため、システムを活用した各税や各料金の調査、賦課、滞納整理事務等の効率化を進めるほか、本年度は県の特別滞納整理班による納税指導や滞納整理を実施してまいります。
企業版ふるさと納税制度を通じて多くの企業とのパートナーシップを構築し、官民で連携して本市の課題の解決にあたる共創に積極的に取り組むとともに、財源確保に努めてまいります。
本年度、第2期公共施設等総合管理計画を策定し、公共施設の全体の状況把握、長期的な視点に立った施設の更新・統廃合・長寿命化等といった計画的な管理を推進するほか、公有財産の適正管理に多くの知見を持つアドバイザーから総合的なアドバイス等を受け、有効活用の検討や未利用財産等の整理を推進してまいります。
民間の活力やノウハウを生かし、公共サービスの質の向上と経費抑制を図るため、指定管理者制度を適正に運用し、多様化する利用者のニーズや激しい社会情勢の変化に迅速に対応してまいります。
4 令和8年度の予算編成
以上の主要施策等の取組を実現するために、令和8年度の予算を編成してまいりました。
本年2月に任期満了による市長選挙が実施されたことにより、一般会計の当初予算については義務的経費、継続事業等を主体としたいわゆる骨格予算としておりました。今定例会におきまして、政策的経費や新規事業等を追加する補正予算、いわゆる肉付け予算として提案しております。
肉付け予算を含む令和8年度予算においては、第2次総合振興計画及び後期基本計画の最終年度となることから、後期基本計画で定めた目標人口28,500人の確保に資する移住施策など人口増につながる事業を継続しつつ、社会減への対策として、市民一人一人の幸福度を高める環境整備のための取組等をより深化させる施策を構築したところ、一般会計予算の総額は、314億円となり、令和7年度当初予算と比較し16億円、5.6パーセントの増、過去最大の予算規模となったところです。
今後の財政運営については、歳入面では市町村合併に対する財政措置である合併特例債の活用が令和7年度に終了したことに加え、国・県補助負担金の増加が期待できない状況です。一方歳出面では、人件費や扶助費など義務的な経費の増に加え、物価高騰に伴う行政コスト全体の増加に対応する必要があるなど、更に厳しい財政運営が続くことが予想されます。
なお、高度経済成長期に集中して建築された公共施設等の老朽化により、大規模改修、修繕等に多額の費用が見込まれますが、公共施設マネジメントの推進体制を構築・強化することで対応してまいります。
引き続き「入るを量りて出ずるを制す(歳入の範囲内での予算編成)」を基本方針として、職員一人一人が徹底したコスト意識の下、事務事業優先度評価により事業の整理・統合・縮減を徹底し、所期の目的を達成した事業の廃止や既存事業の見直しに取り組みながら、情報収集能力や補助制度活用の企画力を高め、国・県等の補助制度等の活用による財源確保に最大限の努力を払いつつ、持続可能な財政基盤を構築するため、歳入・歳出両面にわたる行財政改革に取り組んでまいります。
5 おわりに
以上、市政運営の基本的な考え方、第2次総合振興計画のまちづくりの基本目標に基づく主要施策、令和8年度予算の概要を申し述べました。
これらの施策を確実に推進することによって市民の皆様の幸福度を高め、本市の魅力を増し、「行ってみたいまち・住んでみたいまち・住んでよかったまち」を目指し、全庁一丸となって取り組み、持続可能な市政運営を構築してまいります。
今後も引き続き、市民の皆様と共にまちづくりに取り組み、人口減少や物価高騰が続くこの難局を乗り越え、将来都市像「未来へ躍動する創造都市 志布志」を実現するためにも、市議会議員各位、そして、市民の皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。
<外部リンク>
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